令和元年11月15日に今年も無事報恩講が勤まりました。
報恩講とは浄土真宗宗祖親鸞聖人のご命日が11月28日であることから、親鸞聖人への感謝を込めた法要として毎年この時期に浄土真宗各寺院で勤められています。
例年ですと近隣のご住職が法要にお参り下さり、迫力あるお経を目の前で上げてくださるのですが、今年は工事中につき、ご住職方の控室が使用できないため近隣の住職の助勤はない、「内勤め」形式の報恩講とさせて頂きました。普段と違って報恩講ならではのお経、参詣者の方はどのように感じたのでしょうか。
勤行後には、住職よりご門徒の皆様が日頃より感じている、日常生活と仏教についての話がありました。親鸞聖人が生きた時代と現代ではだいぶ環境が変わりました。一見豊かな時代とも見えますが、だからこそ見失っている何かもあるように感じています。お墓の継承問題を抱えている方も少なくありません。これからの時代に合わせて、変えていかなくてはいけないこと、時代が変わっても変わらず伝えていきたいこと、それぞれの立場で考えてみるきっかけになったのではないでしょうか。
参詣者から毎年好評いただいている手作りのお斎(昼食)ですが、工事中の事情につき今年はお弁当を皆さんで頂きました。いつもは客殿で食事をしていますが、今年は本堂で食事をしました。阿弥陀様の前で頂く、お弁当。お話も弾んでにぎやかなひと時となりました。 <文 若坊守>